2012年12月3日月曜日

No.338 12月3日 (月)八の1418(加筆)

名物教師、最近 激減ですね?
1988年(昭和63年)かつて「神奈川県立横浜第一中学校」の熱血教諭の教え子達が伊勢山皇大神宮に歌碑を建立しました。
神奈川県立横浜第一中学校、現在の県立希望ヶ丘高等学校です。
http://www.kibogaoka-h.pen-kanagawa.ed.jp

横浜第一中学校、誕生は現在の横浜市西区藤棚町です。
1897年(明治30年)6月18日開校、
戦後に磯子区六浦町へ移転し
1951年(昭和26年)に現在の旭区希望ヶ丘(旧 保土ヶ谷区二俣川町中野原)に移りました。
この横浜第一中学校が藤棚にあった頃、
東京帝国大学を卒業したての新米教師が赴任します。
教師の名は1907年(明治40年)東京谷中に生まれた“万葉学”の犬養孝(いぬかいたかし)です。横浜第一中学校では約10年「感受性豊かな生徒に対し、誠実で熱意あふれる授業をおこなった」“熱血先生”として多くの生徒達に慕われたそうです。

犬養は、万葉集研究に生涯をささげ「万葉風土学」を確立します。
万葉集に登場する万葉故地をすべて訪れ、
日本全国の万葉故地に「万葉歌碑」を建立、万葉故地を護る活動に奔走します。
犬養孝による揮毫の万葉歌碑は全国に131基あるそうです。
晩年、奈良にある明日香古都保存に尽力した明日香村名誉村民となりました。

万葉文化館
http://www.manyo.jp

彼に因んだ万葉歌碑が、横浜第一中学校時代の教え子達によって伊勢山皇大神宮に建立されたのが、
1988年(昭和63年)12月3日の今日です。
(万葉集)
万葉集。一般的には、学校の日本史で学んだ程度でしょうか。
万葉集とは、7世紀後半から8世紀後半にかけて編纂された現存する日本最古にして最大級の歌集です。
全20巻からなり、約4,500首の歌が収められています。
作者の層が幅広く
天皇から農民に及び、詠み込まれた土地も東北から九州まで日本各地に及んでいます。
万葉集には後年番号が振られています。「巻第二十」万葉集最後の歌は4,516番で759年(天平宝字三年)に詠まれた

 新(あらた)しき
 年の初めの初春の
 今日降る雪の
 いや重(し)け吉事(よごと)
で終わります。
(※原文は漢字「万葉仮名」で表記され訓に直されています)

(教え子達の歌碑)

横浜市西区にある伊勢山皇大神宮の表参道から階段を上がる中段に、皇大神宮が所有していた赤石に黒御影石に刻まれた歌碑が建っています。
歌碑建立奉告祭には全国から教え子約200名がかけつけました。
刻まれた万葉歌は
歌番号「巻第八(やまきにあたるまき)1418」
春の雑歌(くさぐさのうた)の冒頭歌
「志貴皇子の懽(よろこ)びの御歌(みうた)一首(ひとつ)」
 石激(いはばし)る
 垂水の上の
 さ蕨の
 萌え出(づ)る春に
 なりにけるかも
(岩にぶつかってしぶきをあげて流れる滝のほとりの、
ワラビが芽を出す春になったことだ)
この歌は教え子の一人「黛 敏郎(まゆずみ としろう」による曲も添えられています。
※歌碑の横にある“スイッチ”を押すと歌の朗詠と歌碑の歌が流れます
黛 敏郎といえば、横浜生まれで第一中学校から東京音楽学校(現東京藝術大学)入学、学生時代からジャズバンドでピアニストとして活躍した戦後を代表す作曲家の一人ですが、後年代表作「涅槃交響曲」をはじめ大乗仏教思想をベースにした「日本的な」素材を活かした作品を多く手がけます。
作曲家がメディアにあまり登場しなかった時代、東京オリンピックの年に始まった『題名のない音楽会』の司会者としてTVで有名になります。
若い時代は60年安保改定反対運動に参加し70年代に“いわゆる転向”した保守派文化人のリーダー格となります。同じ道を歩んだ一人に石原慎太郎、江藤淳らがいます。
墓碑は曹洞宗大本山総持寺にあります。

神奈川県下には25基の万葉歌碑があるそうです。
(一部しか確認していません)
■横浜市内の「萬葉歌碑」

 わかゆきの 息つくしかは 足柄の
 峰はほ雲を 見とと偲はね
   (都筑郡上丁服部於田)

 わかせなを 筑紫へやりて 愛しみ
 帯は解かなな あやにかもねも
   (妻 服部呰女)

 この二句は防人とその妻の歌です。
  横浜市内二カ所に句碑が建てられています。
 ●旭区白根にある「白根公園」
 ●青葉区みたけ台にある「祥泉院」

その他
県内では湯河原町「万葉公園」、南足柄市「足柄万葉公園」には行ったことがあります。
湯河原町「万葉公園」はおすすめです。

湯河原町「万葉公園」

南足柄市「足柄万葉公園」はハイカー向け?ですね。
http://www.city.minamiashigara.kanagawa.jp/kankou/spot/manyou_kouen.html

鎌倉市には数点あるそうです。(未確認)

(伊勢山皇大神宮関連)
No.135 5月14日 祭日と祝日
http://tadkawakita.blogspot.jp/2012/05/no135514.html

1月22日 大谷嘉兵衛を追って

http://tadkawakita.blogspot.jp/2012/01/122.html

3月4日 日本初の外国元首横浜に

http://tadkawakita.blogspot.jp/2012/03/34.html

No.143 5月22日 内務省地理寮の跡

http://tadkawakita.blogspot.jp/2012/05/no143522.html

(伊勢山雑景)
初詣にどうぞ!

0 件のコメント:

コメントを投稿