2013年1月26日土曜日

No.389 横浜の性愛空間

今日は、横浜のラブホについて紹介します。
日本最初のワンルーム・ワンガレージ型ラブホは横浜から始まりました。
“横浜初”のまえに、ラブホの現状について調べてみました。
ここは鶴見市場のラブホで、横浜初ではありません。
ラブホテルと一般的に表現しますが、
変幻自在、時代や地域によってその名は変わります。
風営法では規定が一応ありますが、私たちはラブホを構造や経営形態では分類していません。
この分野に真正面から民俗学的に研究している第一人者がいます。
“金 益見(きむ いっきょん)”さん
http://ja.wikipedia.org/wiki/金益見
彼女はラブホのような空間を「性愛空間」としました。
的確な表現ではありますが、直接的でもありますのでここではラブホとします。
ラブホ的空間は
江戸時代から「出会い茶屋」と呼ばれた商いがありました。
明治に入り「温泉マーク」「逆さクラゲ」
そしてストレートに「連れ込み」の表現で使用される時期が長く続きます。
戦後モータリゼーションの進展から、道路沿線に
モーテル、モテルと呼ばれる空間が登場するようになります。
一方で、駅裏や繁華街の一角に従来の旅館がスタイルを変え
アベックホテル、そしてラブホテルと表現されるようになります。
しばらくラブホ、ラブホテルの時代が続き
 1984年の「風俗営業等取締法」全面改正あたりから
この業界の再編成が始まります。
カップルズホテル、レジャーホテル、ファッションホテル、
ブティックホテル、アミューズメントホテルと新しい呼称に変化していきます。

「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する条例」(いわゆる「風営法」)で、ラブホテルが全面的に規制の対象とされるようになり、年々県単位で条例が成立し新規開業が厳しくなってきています。
(最近ではこの風営法のもとのダンス禁止が議論を呼んでいます)
http://houmu.h-chosonkai.gr.jp/siryoukan/fukusisi%20jissenjyourei%208.htm

(横浜市内では)
横浜市内のラブホ数は?
正確にはわかりませんが、HPから横浜市内のラブホとされている
ホテルをピックアップたところ150ありました。
 ざくっとマップ化してみました。
■立地
マップから分布特性から分類すると下記の3つに分けることができます。
●高速道路インターチェンジ立地
 東名高速道路「横浜インター」周辺に集中
●街道沿線立地
 鎌倉街道沿いに多く立地
●駅裏・繁華街立地
 新横浜駅周辺、横浜駅周辺に集中

■よこはまはじめて物語
1968年(昭和43年)横浜に日本初のモテル型ラブホが登場しました。
横浜新道「国際ゴルフ橋IC」入口にオープンした「モテル京浜」です。
現在は環状二号線が交差する「今井IC」(2001年(平成13年)9月28日開通)になり「ホテルニュー京浜」となっています。

「国際ゴルフ橋IC」は名門“ゴルフ場”の入口インターチェンジとして横浜新道の開設と同時にオープンしました。
ここに開業した「モテル京浜」は、日本発のカップル型のモテルとして、一世を風靡します。
■オーナーはこの業界の伝説的人物
 中嶋孝司氏
(1924年(大正13年)5月27日加賀市生まれ2003年(平成15年)12月22日に死去)
で、中学校教師、ダンス教師を経てモーテルを経営し風俗研究家、健康評論家そして推理小説家としても「日本推理作家協会」メンバーとして作品を残す多才な事業家でした。
元々、中嶋孝司さんはアメリカ型モーテルであるワンルーム・ワンガレージ型の第一号を導入します。
1963年(昭和38年)地元、石川県にオープンした「モテル北陸」は、一人(シングルルーム)から家族まで多様な宿泊ニーズに応える客室を用意し、長距離のトラック運転手や、当時盛んになりはじめた“自動車旅行”のニーズを見込んでの事業展開だったそうです。
事業は大成功し、行列ができるほどの盛況となりますが、利用者のほとんどがカップルだったことに着目し日本発のカップル型のモテルの開設に踏み切ります。

1968年(昭和43年)7月5日 横浜新道が第三京浜と繋がります。
環状八号線野毛から横浜を結ぶ第三京浜道路との連絡路が開通し、湘南と東京が結ばれることで、ドライブ層が一気に増加します。

No.351 12月16日(日)戸塚踏切をなんとかしろ
http://tadkawakita.blogspot.jp/2012/12/no3511216.html

中嶋孝司さんの読み通り、切り通しの新道にひときわ目立つ「モテル京浜」はモテルブームの火付け役となり、全国にワンルーム・ワンガレージ型が拡がります。

■警察と住民と
その後、ワンルーム・ワンガレージ型は売春・犯罪の温床にもなりまた住宅環境も悪化することからモテル側と規制の追いかけっこが始まります。
郊外型は、一般街道から姿を消しつつ高速道路のインターチェンジ付近に集まるようになります。
一方で、駅裏・繁華街系も陰のイメージから豪華さや快適さを競うようになります。
「カップルズホテル、レジャーホテル、ファッションホテル、
ブティックホテル、アミューズメントホテル」等など
一時期は、資金回収率の良さからファンドの投資対象にもなりますが、新規開店が厳しくなった現在、既存のラブホの吸収・系列化が進んでいるようです。

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